ブドウの皮、食べる?食べない?
夏から秋にかけて欠かせない果物であるブドウは、その甘く優しい味わいで多くの人に愛されていますが、世界には8000種類以上のブドウがあり、中国には800種類以上のブドウがあると言われています。
日本ではマイナーな品種を入れると100種類以上があり、主な品種で50~60種類ほどが栽培されているそうです。
ブドウのこんな中国語の早口言葉があります。
“吃葡萄不吐葡萄皮,不吃葡萄倒吐葡萄皮”
Chī pútáo bù tǔ pútáo pí,bù chī pútáo dào tǔ pútáo pí.
有気音のp、tと無気音のb、dなかなか難しいですねぇ。
始めはゆっくり、正しく言えるようになったら、だんだんスピードアップして早く言ってみましょう。
机を軽く叩くなどしてリズムをとりながら言うと、言いやすいですよ。
この早口言葉を日本語に訳すと「葡萄を食べるときは皮を吐き出さず、ブドウを食べないのにブドウの皮を吐き出す」となります。
後半の「ブドウを食べないのにブドウの皮を吐き出す」ってどういうこと??、妖怪か?ゲゲゲの鬼太郎もビックリや!こわ~い、ありえへんって思いますが、ここは早口言葉なので、意味よりも音を優先して、練習してみましょう。
でも、前半の「ブドウを食べるときは皮を吐き出さず」というのは、根拠があるようです。
ブドウを食べるときは、多くの人が皮をむいたり、吐き出したりします。
皮は少し苦くて飲み込みにくいと感じたり、皮があまりきれいではないので食べるのをためらう人もいますね。
でも、吐き出してしまうとブドウの皮に含まれる栄養素の大部分が失われてしまうことになるのです。
科学的研究により、ブドウの果肉よりも果皮の方が、ポリヒドロキシフェノール化合物であるレスベラトロールを豊富に含んでいることがわかりました。
文献によると、ブドウの果皮のポリフェノールは、ブドウの全フェノールの約25~50%を占めており、抗酸化剤や循環器系の保護剤として働くほか、がん対策にも役立つ物質であり、さらには食物繊維も豊富に含まれているそうです。
このようにブドウの皮にも、栄養があるのですが……、
やっぱり皮ごと食べるのはちょっとムリ。