感動と実践!中国語習得の理想的な道。充実のオンラインプログラムで自分に合った学習を。熱心な講師による丁寧な対面レッスン。さらに京都の名所旧跡を巡るツアーで生きた中国語を体験。学びの新たな旅へ。
  1. ブログ
  2. 街で見かけたおかしな中国語その4
 

街で見かけたおかしな中国語その4

街で見かけたおかしな中国語その4

みなさん、こんにちは。 大家好!


先日、駅のエレベーター前で見かけた中国語表示に目を疑いました。「ええ?なに?」


日本語で「必要とされる方を優先してご利用いただきますようお願いします」という案内を中国語に訳したものだったのですが、そこには「请使被需要的优先」と書かれていたのです。


この中国語表示がなぜ奇妙なのか、詳しく見ていきましょう。


まず「使」は中国語で「~を使う」「~にさせる」という意味を持つ動詞ですが、この文では「使」を「優先させる」の「させる」という意味で使おうとしており、このような使い方は不自然で、中国語の文法規則に合いません。


また「被需要的」は「必要とされる」という受身表現ですが、この言い方自体が不自然です。


さらに「优先」は確かに「優先」という意味ですが、このような使い方では文として成立しません。


正しい中国語表現としては、「请让有需要的人优先」といった言い方が自然です。


高齢者や障がいのある人、妊婦さんなど、エレベーターを必要とする方々を優先するという意図が明確に伝わります。


この誤訳が生まれた理由を考えてみると、日本語の「必要な」を「被需要的」に、「優先」を「优先」に機械的に置き換え、さらに「使」という動詞を不適切に追加してしまったようです。


その結果、文法的にも意味的にも不自然な中国語になってしまいました。


しかし、このような翻訳の試みからは、多様な来訪者に配慮しようとする施設側の善意が感じられます。


完全に正確な中国語ではなくても、外国人利用者への心遣いは十分に伝わるのではないでしょうか。


これからは、より自然で正確な中国語表示が増えることを期待しつつ、こうした「おかしな、ユニークな中国語」も、日本の多言語対応が進む過程の一部として温かく見守りたいと思います。


時には、思わず微笑んでしまうような表現に出会うこともありますが、それも異文化交流のひとつとして、前向きに楽しんでいけたらと考えています。