緑茶に焦点を当てた中国の「茶道」
5月2日は立春から数えて88日目『八十八夜』です。
あっという間に夏も近づき新茶の季節が幕を開けました。
そのため今日は「緑茶の日」とされています。
これは日本茶業界が緑茶の魅力をアピールするために設けたもので、緑茶の健康効果や美容効果を広く知ってもらおうというねらいがあるそうです。
緑茶は日本だけでなく、中国でも非常にポピュラーなお茶です。
そこで、今回は緑茶に焦点を当てつつ、中国の「茶道」についても紹介していきたいと思います。
緑茶の特徴
緑茶は、新芽を摘んでからすぐに加熱処理し、その後手間をかけて蒸し焙煎することで作られます。
そのため、茶葉自体の風味や香りを楽しむことができます。
緑茶には、カフェインやポリフェノールなどの成分が豊富に含まれており、美容効果や健康効果が期待できます。
美容効果としては、肌の老化やシミ、ニキビなどの原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用があり、また、細胞の新陳代謝を促進する働きもあります。
健康効果としては、血液の循環を促進することで冷え性や生活習慣病の予防に役立ちます。
また、カフェインによる覚醒効果も期待できるため、疲労回復や集中力アップにも効果があります。
绿茶是不发酵茶,由于其特性决定了它较多的保留了鲜叶内的天然物质。
其中茶多酚、咖啡碱保留了鲜叶的85%以上,叶绿素保留50%左右,维生素损失也较少。
对防衰老、防癌、抗癌、杀菌、消炎等均有特殊效果,为发酵类茶等所不及。
・日本語では
緑茶は不発酵茶であり、その特性から生葉に含まれる天然物質が多く保たれています。
ポリフェノールとカフェインは生葉の85%以上、葉緑素は約50%、ビタミンの損失も少ないのです。
発酵茶にはない、アンチエイジング、がん予防、抗がん、殺菌、抗炎症などの特別な効果があります。
日本では玉露や抹茶が代表的な緑茶ですね。
中国の有名な緑茶
浙江省杭州の龍井茶は、中国でも有名な高級緑茶の一つです。
茶葉が扁平形をしているのが特徴で、お湯の中で茶葉が開くと、一芽一葉=一心一葉の姿になります。
また、江西省九江市南部の名山廬山を産地とする雲霧茶は、爽やかで香り高いお茶として有名です。
さらに、福建省にある碧螺春なども、中国の代表的な緑茶です。
これは春にしか摘まれない稀少高級茶で、その茶葉の色と形から、中国語で『サファイヤ』と『巻貝』を意味する『碧』と『螺』の文字からその名が命名されました。
中国10大銘茶の一つにも数えられ、古くは清の時代の皇帝に献上されていた銘茶です。
中国の「茶道」
「茶道」の起源は中国で、古くから親しまれてきました。
中国では、唐の時代かそれ以前には、修養を積み品性を養うものとしてお茶が飲まれていました。
唐の時代の『封氏聞見記』には、「茶道が盛んで、王や廷臣で飲まない者はいなかった 」と記されています。
これは現存する文献の中で、最も古い茶道の記録です。
当時、茶宴は非常にポピュラーな社会活動であったようです。
中国茶道は茶器やお茶の種類、茶の淹れ方など細かな部分までこだわり、お茶を通して精神的な豊かさや人との繋がりを感じることができます。
茶道は、お茶を媒介とした生活の中での作法であり、心身を養うためのものとも考えられ、お茶を点て、お茶を楽しみ、お茶を飲むことによって、友情を深め、心の美しさに美徳を養い、礼儀を学ぶという、非常に有益な和と美の作法です。
茶を通じて心を落ち着かせ、和やかな気持ちで交流することが、中国茶道の重要な意義の一つと言えます。
中国茶道では、自然な姿勢で茶を淹れることが大切で、茶道の中で「自然」や「無心」が重視されます。
日本の茶道に比べ、よりリラックスした雰囲気で、楽しくお茶を淹れることが特徴と言えそうです。
今日、緑茶の日に、緑茶を楽しむ機会を作って、健康的な生活に取り入れてみるのもいいかもしれません。