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祇園祭の後祭「登竜門」の語源となった「鯉山」

祇園祭 後祭

昨日7月24日、祇園祭の後祭(あとまつり)の山鉾巡行に代わって、各山鉾保存会の代表者が歩いて巡行する「拝礼行列」が行われました。

 

後祭りの山鉾も建っていて、見に行きました。

鯉山


先ずは「鯉山」

 

立て看板によりますと、

 

山车上的巨大鲤鱼表现了勇跳鲤鱼的雄姿。Shān chēshàng de jùdà lǐyú biǎoxiàn le Yǒng tiào lǐyú de xióngzī.

 

传说鲤鱼只要跃过这个龙门瀑布能变成龙。Chuánshuō lǐyú zhǐyào yuè guò zhège Lóngmén pùbù néng biànchéng lóng.

 

山の上に大きな鯉が跳躍しており、龍門の滝を上る鯉の雄姿を表している。

 

滝を上りきると龍になると言う中国の伝説、「登竜門」の語源となった。


「登竜門」の意味

 

「登竜門」はご存知の通り、「有力者の引き立てで声望をあげる」、また、「科挙の会試に合格する」というたとえです。



“登龙门”比喻得有力者的援引而声誉卓著, 也指科举会试得中。“Dēng lóngmén” bǐyù děi yǒulì zhě de yuányǐn ér shēngyù zhuózhù, yě zhǐ kējǔ huìshì dé zhōng.

 

上の文章の解説:

 

援引[yuányǐn]   、ここでは、(自分の関係者を)推薦する、起用する、という意味。

 

卓著[zhuózhù]   、きわめて顕著である、際立っている、という意味。

 

会试[huìshì]   、「会試」という科挙の第2段階の試験、明・清時代に、各省の“举人jǔrén”(“乡试xiāngshì”の合格者)が3年ごとに首都で受けた試験のこと。

 

得中[dézhòng]、官吏登用試験(科挙)に合格すること。



「登竜門」の語源

鯉山の立て看板の説明にあったように、この言葉の語源は、

 

春に、黄河下流の鯉は竜門(陝西省韓城市と山西省が接する禹門口)まで来るのですが、その大半が水勢が強くて竜門を登っていけません。しかし、それを登りきった鯉は竜になるという伝説から来ています。

 

传说春季黄河下游的鲤鱼,游到龙门(今陕西韩城市跟山西交界的禹门口),多数因水势险而上不去,上去的就化为龙。


「北観音山」

もう 少し西へ行くと、「北観音山」(きたかんのんやま)が建っています。

 

北観音山は山の上には、楊柳観音像(ようりゅうかんのんぞう)と韋駄天立像(いだてんりつぞう)を祀っています。

 

楊柳観音とは三十三観音のなかの一つの観音さまで、右手に柳の枝を持っていることから楊柳観音と言われています。

 

この観音様は病苦から私たちを救済してくださる観音様。


「南観音山」


その南側に「南観音山」があります。

 

北観音山と同じく楊柳観音(ようりゅうかんのん)と、脇侍の善財童子がお祀りされています。



山鉾の外観を見るだけでも楽しいですが、その由来や装飾品の背景などを知ると、もっと楽しく面白いですね。