とんぼ、休憩中
神社にお参りしたとき、とんぼが近寄ってきました。
ぐるぐる何回も私の周りを飛んだあと、竿の先にとまりました。
とんぼは、縁起がいいので、近寄ってくるの、大歓迎です。
というのも、私は剣道をしているのですが、剣道具には「とんぼ柄」が多いのです。
手ぬぐいはこんな感じ
なぜ、とんぼ柄かと言うと、「とんぼ」は別名「勝ち虫」と言われ、
決して下がらず、真っ直ぐに飛ぶことから、
とんぼのように、下がることなく、前へ前へ打って出るようにとの戒めの意味を込めて、
とんぼの柄を使っていると剣道の先生に聞いたことがあります。
確かに、バックしているとんぼは見たことがありませんね。
「とんぼ」は、中国語で、蜻蜓qīngtíng
例文:
蜻蜓点水qīng tíng diǎn shuǐ|とんぼがしっぽで水面をかすめる
「申しわけ程度に仕事などに参加する」という例えです。
では、「尻切れとんぼ」は、中国語で?
物事が中途半端に終わっているという意味なので、‟半途而废 bàntú ér fèi”や‟有头无尾 yǒu tóu wú wěi”ですね。
このような例文もあります。
这篇文章煞尾处显得有点儿秃。Zhè piān wénzhāng shāwěi chù xiǎnde yǒudiǎnr tū.
この文章は最後のところが何だか尻切れとんぼのような気がする
‟煞尾”は、(物事の)おしまい、終わり、(文章などの)結び
‟秃”は、(文章などが)不完全である、もの足りない
この「尻切れとんぼ」、しっぽが切れてしまった「とんぼ」のことかと思っていたら、
実はそうではなく、この「とんぼ」は草履(ぞうり)の一種、「とんぼ草履」のこと。
鼻緒が「トンボの羽」に似ているからこう名付けられたとのこと。
そしてこの草履、かかとの部分が欠けている、後ろの部分がなく前半分しかない(ダイエット効果のあるスリッパみたい)、すなわち、後ろが切れているので、後半がおろそかになっているという意味で「尻切れとんぼ」というようになったそうです。
「尻切れとんぼ」は、昆虫の「とんぼ」ではなく、「尻切れとんぼ草履」だったのですね。
「勝ち虫」の「とんぼ」が、「尻切れとんぼ」の「とんぼ」のことではなくて、何となくよかった。