【春節文化×中国語】第3回:なぜ春節に餃子を食べるの?
大家好、みなさん、こんにちは。
第1回は「守歳(守岁)」、第2回は「紅包(红 包)/压岁钱」。
そして第3回は、春節の食卓に欠かせない餃子(饺子 jiǎozi)です。
日本の餃子は「おかず」や「ビールのお供」のイメージが強いですよね。
でも中国の春節で食べる餃子は、もっと儀式的で、もっとストーリーがあるのです。
今日はその“へ~!”ポイントを、文化と中国語の両方からほどいていきます。

餃子(饺子)は「年越しの時間」を食べるものだった
春節の大晦日(除夕)の夜、昔の時刻の数え方では真夜中0時前後を子時(zǐshí)と呼びます。
その子時こそが「古い年」と「新しい年」が入れ替わる境目。
そこで餃子を食べるのは、「更岁交子(gēng suì jiāo zi)」=年が変わる“交替の刻”を迎えるという意味を込めたものだ、と説明されています。
ここ、語感が面白いんです。
「交子(jiāo zi)」は“入れ替わり”のイメージを持つ言い方で、春節の餃子はまさに「年のバトンタッチ」を口に入れる行為、というわけです。
「北は餃子、南は別メニュー」になりやすい理由
中国は広く、春節料理も地域差が大きいです。
北方では小麦文化が強く、年越しに餃子が主役になりやすい。
一方で南方は米文化が強く、年糕など別の縁起料理が主役になりやすいという特徴があります。
つまり、春節の餃子は「中国全土で絶対」ではなく、特に北方の“年越し定番”として強い。
この地域差を知っているだけで、中国人との会話が一段深くなります。
餃子の形は“お金”だった?元宝(げんぽう)モチーフの縁起
もう一つの「へ~!」が形。
春節の餃子は半月形に包むことが多く、これが昔の貨幣(元宝)に似ているため、「金運」「富」を招く縁起物として語られます。
ここで覚えたい中国語はこれ。
招财(zhāo cái)=財を招く
餃子を食べるのは、「招财の願掛け」という説明は、春節トークでとても使えますね。
春節餃子の“お楽しみ”:当たり餃子(コイン入り)文化
家によっては、餃子の中に硬貨やナツメ・ピーナッツなどを“サプライズ”で入れて、当たった人がその年ラッキー、という遊びもあります(今は安全面で硬貨を避ける家庭も)。
こうした「おみくじ餃子」的な文化はおもしろいですね。
この話、実は第2回の压岁钱(守り・縁起)ともつながります。
春節って「食べる」「渡す」「起きて待つ」が全部、一年の運を整える儀式になっているのです。
包饺子(餃子を包む)は“家族イベント”
春節の餃子は「食べる」以上に、「一緒に包む」ことが大イベント。
家族で手を動かしながら話す――これが年越しの空気を作ります。
学習Tips:今日から使える「餃子」まわりの中国語
会話で刺さるのは、単語そのものより“動詞”です。
これだけで春節会話が回り出す4語
- 饺子(jiǎozi):餃子
- 包饺子(bāo jiǎozi):餃子を包む
- 下饺子(xià jiǎozi):餃子を鍋に入れる(茹で始める)
- 吃饺子(chī jiǎozi):餃子を食べる
そして春節っぽく締めるなら、こんな一言。
「吃饺子,图个吉利。」(餃子を食べて、縁起を担ぐんだよ)
※“图个〜”は「〜を願って/〜狙いで」の口語感が出ます。
まとめ:春節の餃子は「料理」ではなく「年越しの合図」
春節に餃子を食べるのは、ただの習慣ではありません。
子時の“年の切り替わり”=更岁交子の瞬間を、家族で共有し、縁起を口に入れて、新しい一年にスイッチを入れる文化です。
次回(第4回)は、春節の街を真っ赤に染める 春联(chūnlián) と 福(fú) の話を予定しています。なぜ「福」を逆さに貼るのか?日本人が「へ~」となる文字文化編をご紹介します。